正直に言います。最初は「本当に使えるのか?」と半信半疑でした。
ロジクール トラックボール MX ERGO。仕事でパソコンを1日10時間使う私が、2022年から3年以上使い続けているマウスです。購入のきっかけは、自転車で転倒して右手を骨折したこと。利き手が使えない状況でも作業を続けなければならず、手首をほとんど動かさずに操作できるトラックボールを選びました。
骨折が治った後も、そのまま使い続けています。3年以上経った今も、普通のマウスに戻ろうとは思いません。
MX ERGOとは?普通のマウスとの根本的な違い
まず、トラックボールを使ったことがない方のために簡単に説明します。
普通のマウスは本体ごと動かしてカーソルを操作します。一方、トラックボールは本体を固定したまま、内蔵されたボールを指で転がすことでカーソルを動かします。MX ERGOの場合、親指でボールを操作するタイプです。
つまり、手首はほぼ動かない。マウス自体も動かない。指だけが動く。これが最大の特徴です。
慣れるまでに、わずか2日だった
「トラックボールは習熟に時間がかかる」というイメージを持っていましたが、実際は違いました。使い始めて2日で、ほぼ違和感なく操作できるようになりました。
親指でボールを転がしてカーソルを動かす感覚は、確かに最初は不思議です。でも人間の適応力というのは思いのほか高く、2日もあれば「こういうものだ」と体が覚えてしまいます。
骨折中で右手が使えなかった当時、左手でMX ERGOを操作しながら仕事をしていました。利き手ではない側でも、2日で慣れた。それほどハードルは高くありません。
ロジクール トラックボールが仕事の疲れを変えた理由
私は仕事でパソコンを1日10時間以上使います。その時間、手首をほとんど動かさずに作業できるというのは、想像以上に体への負担が違います。
普通のマウスを長時間使っていると、手首から肩にかけての疲れがじわじわと蓄積されます。腱鞘炎の心配をしながら作業していた時期もありました。
MX ERGOに変えてから、その感覚がなくなりました。
手首はパームレストに置いたまま固定。親指だけを動かしてカーソルを操作する。この小さな違いが、1日10時間・週5日という作業量では大きな差になります。「手首が疲れた」と感じることが、ほぼなくなりました。
角度調整機能が思った以上に効いている
MX ERGOには本体の角度を0度と20度に切り替えられる機構があります。
20度に傾けた状態は「ハンドシェイク」と呼ばれる自然な握り方に近く、手首のねじれが最小限になります。普通のマウスを使っているとき、手首がいかに不自然な角度に固定されていたかを、乗り換えてから初めて実感しました。
私は基本的に20度の角度で使っています。手首がまっすぐ立った状態になるため、長時間作業しても腕全体が楽なままです。気分によって0度に切り替えることもありますが、最終的にはいつも20度に戻ります。
精度と使い勝手:細かい作業にも対応できるか
トラックボールに対して「細かいカーソル操作が難しそう」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
MX ERGOはボタン一つでトラッキング速度を2段階に切り替えられます。広い画面を素早く移動したいときは高速モード、細かい作業が必要なときは低速モード。この切り替えが思いのほか便利で、作業内容によって使い分けています。
Photoshopでの細かいパス操作や、ピクセル単位の作業でも、慣れれば普通のマウスと遜色なく操作できます。Excelやパワーポイントでプレゼン資料を作成する時でもモードの切り替えで、細かく揃えることができます。3年使い続けた感想として、精度が足りないと感じたことは一度もありません。
普通のマウスからの切り替えを迷っている方へ
「今のマウスで特に困っていないけど、トラックボールが気になる」という方に向けて、正直に比較しておきます。
普通のマウスの方が向いている場面
動きが大きいゲームや、マウスを高速で振り回すような操作が多い場合は、普通のマウスの方が直感的です。また、複数人で共有するPCにも向きません。
ロジクール トラックボールが仕事で圧倒的に有利な場面
一方、デスクで腰を落ち着けて作業するビジネス用途では、トラックボールの優位性が際立ちます。マウスを動かすスペースが不要なため、デスクが狭くても問題ありません。ノートパソコンのサイドに置いて使う場合も、わずかなスペースで収まります。
また、普通のマウスは動かすたびに腕全体が微妙に緊張します。その積み重ねが、長時間作業後の肩こりや腕の疲れにつながっています。トラックボールに切り替えると、この「じわじわとした疲労の蓄積」がなくなります。1日単位では気づきにくい違いが、1週間・1か月で明確な差になって現れます。
「試しに使ってみたい」と思ったら、まず1週間続けることをおすすめします。最初の2日は慣れの時間。3日目以降から、じわじわと手首の楽さを実感し始めるはずです。
一点だけ、正直に書いておくこと
3年使って不満らしい不満はほとんどありません。ただ、一点だけ正直に書いておきます。
他の人に操作を頼むと、戸惑われます。
画面を見ながら誰かに操作してもらう場面で、「これ、どうやって動かすんですか?」となることが何度かありました。トラックボールに慣れていない人には直感的でないようで、「普通のマウスにしてもらえますか」と言われたこともあります。複数人で使う共有PCには向きません。あくまで「自分専用の仕事道具」として割り切って使うものです。
こんな方に特に使ってほしい
- 腱鞘炎を抱えながら仕事でパソコンを使っている方
- 肩こりや手首の疲れが慢性的になっている方
- 1日の作業時間が長く、体への負担を減らしたい方
- 机のスペースを広く使いたい方(マウスを動かす面積が不要なため)
- 骨折やケガで利き手に制限がある時期を乗り越えたい方
まとめ:ロジクール トラックボールは仕事環境を変える一台
右手の骨折という、できれば経験したくないきっかけではありました。でも結果として、3年以上手放せない仕事道具に出会えたのは、あの転倒があったからです。
腱鞘炎や肩こりで悩んでいる方、長時間のパソコン作業で手首への負担を感じている方は、一度試してみませんか。2日あれば慣れます。そしておそらく、普通のマウスには戻れなくなります。
